石井キク、母方の祖母。

すでに他界している祖母の南部菱刺の作品展が
小さな町の美術館で明日まで開催中とのことで
慌てて日帰りで青森へ。

東京で生まれ育った私にとって、
青森の祖母との親交はとても薄く、
あまり身近に感じれる存在ではなかった。

なのに・・・

今回、久しぶりに祖母の作品を目の前にしたら、
カラダ中の細胞がパチパチ弾けるような感覚があり、

「私のルーツはここに在る」

と、初めて祖母をとても身近に感じた。

祖母の作品を見るのは、約20数年ぶり。
当時の私は、日本の美大で日本刺繍を専攻していた頃だったので、
祖母の完璧な仕事の美しさと、
絶妙な色彩と構成のセンスにとても感動し、

幾つかの印象深い作品は、20年以上たった今でも
私の記憶の中に鮮明に残っている。

南部菱刺とは、
本来、普段の生活で着ている野良着の補強のためのもの。
菱形模様の種類が400種くらいあり、
種々の模様の組み合わせや色彩で変化をつけるものである。

普段着の決して高価なものではないけれど、
豊かな色彩感覚と構成のセンスによって、
とびきり素敵で特別なものになる。。。

祖母の表現した世界、
母の表現する世界、
そして、私が表現している世界。

女3代の手仕事は、
それぞれ違うようでいて、
ちゃんと繋がっている。

私の細胞の中には
祖母や母がちゃんと存在している。

そんなことが、改めて実感として
深く意識に刻まれる機会となりました。

母を育てた祖母がいて、
私を育てた母がいて、
そして、私がいる。